あまり知られていない、イタリア少数民族 アルブレッシュ(Arbereshe)

投稿日: カテゴリー: カラブリアのすゝめ

あまり知られていないが、イタリアにも少数民族がいる。
現代、何百人もの人が小船に乗って命をかけてイタリアへ渡ってくる『移民』とは違って、この地に昔からいる少数民族。それはイタリアの人口の7%とわずかなパーセンテージだが・・。
北イタリア・南チロル地方のチロル人(ドイツ系イタリア人)と南イタリアのアルバニア人である。
アルバニア人とつくだけあり、先祖がアルバニアからやってきた人たちで、南イタリア(主にカラブリア州・バジリカータ州・シチリア島)に約50もの「アルバニアを祖国とする人たちの町」が点在する。
特に私の住んでいる、コセンツァ県(Provincia di Cosenza)には、かなりの数でアルバニア人の町が存在するので、とても身近な存在だ。
ギリシャに程近いアルバニアはもともとギリシア正教の国であるが、中世、オスマントルコと戦い、支配されてきた歴史があり、政治や宗教的にとても難しい位置にあったアルバニア。
アルバニアの位置。クリック
15世紀に何度もオスマントルコ軍に押し寄せられた時、英雄であるアルバニアのスカンデルベグは、アルバニア北半を統一し、オスマン軍を撃退することに成功し、25年間にわたって独立を保った。
彼の勇ましい戦いのおかげで、イタリア半島までオスマントルコが押し寄せなかったといっても過言ではなかった。
彼の死後、最終的に1480年、オスマン帝国によって併合され、多くのアルバニア人がイタリアに渡ってきた時、スカンデルベグの功績が称えられ、南イタリアの各地にアルバニア人の住む集落を与えられた。
そのため南イタリアのアルバニア集落には必ず、英雄スカンデルベグの像がある。


とっても勇敢なお顔つき。
祖先はアルバニアに属するアルバニア系イタリア人のことを、アルブレッシュ(Arbereshe)という。
現在アルバニア系民族の方も、もともとアルバニア系というだけで、そのもともとがイタリアにほど近い国からやってきたから、顔つきも似ているし、「祖先が15世紀にやってきた」と言うだけでイタリア語を学校では話すし、変わりはない。
しかしイタリアに存在する2つの少数民族のうちの1つである誇りは高く、民族衣装や伝統、言語、宗教、料理など、現在でも守り続けている。
学校や公共の場ではほとんどイタリア語を使う彼等だが、町の標識はイタリア語・アルバニア語の両方が記載されているし、家ではアルバニア語を使う、なんて家庭も少なくない。
町を散策して面白いのが、特に教会。
アルブレッシュの宗教はもともとギリシア正教であった。教会内部も教えも、作法もカトリックのものとは少し異なる。※現在のアルバニアの宗教はイスラム教徒が多いという。
教会内部は、木製の祭壇でとても温かみがありませんか?


アルブレッシュの宗教は、「ギリシア・ビザンチン宗派」としてキリスト教の一つの宗派であり、ローマ法王に属していますが、オリジナルの正教徒である人もいます。
イタリアはカトリックの教会がほとんどですが、南イタリアのギリシア・ビザンチンの教会、正教徒の教会もありますので、それも見所の一つかなと思います。
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あまり知られていない、イタリア少数民族 アルブレッシュ(Arbereshe)」への8件のフィードバック

  1. SECRET: 0
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    そういえばほぼアルバニア人の村とかもカラブリアにはありますよね。
    ヨーロッパではどんな場所でも血と文化が混ざってますから、
    あまり血が混じらない日本という国の方が特殊ですよね。
    写真の教会もロシアちっく?ですね。木の建築を見ると温かく感じるのは私たちだからなんでしょうか?ステキです♪

  2. SECRET: 0
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    アルバニアの人々の街があるって初めて
    知りました。
    日本の場合は多くの他国の人が集合してる所が
    あるけどそこをその国の人の街とはなってないと
    思います。
    長い間鎖国だった日本はヨーロッパから遅れているなと
    今、この記事を読んでつくづく感じました。

    教会の祭壇は写真撮影オッケーなの?

  3. SECRET: 0
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    Naviaさん♪
    カタンツァーロの近くでもありますよね。カラブリアは特にアルバニア人の町、多いですね!
    次回またアップすると思いますが、ロシアなど正教会の教会に飾ってあるイコン聖画の博物館があるんです。それもどことなく東側の香りがして素敵なんですよ!バロック建築の素晴らしく美しい教会もいいですけれど、こういうビザンチン様式の素朴さもいいですよね(*^_^*)

  4. SECRET: 0
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    長友さん♪
    そうですね。日本は長く鎖国していた歴史があるので、外国人に対してはあまりオープンではなかったですよね。今ではかなり多くなったと思いますが・・。
    大陸続きの国とは、そういう事情違います。昔から侵略や攻め込んだり、常に他の国と入り交ざっている歴史をたどった国は、移民に対しても慣れていると思います。
    教会は特に観光客が集まるところではないので、写真OKとかNGとか表記がないんです。お祈りしている人がいるとき、ミサを行っているときは撮りませんが、人がいなかったので、シャッターなしで撮影しました。
    時と場合によりますね・・・。お祈りしている人がいると、申し訳ないので撮らないんですが。
    宗教的感覚で、ボランティア活動に専念する方も多いし、そういう感覚は開けていると思います♪

  5. SECRET: 0
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    アルバニアといえば、マザー・テレサよね。だけど逆に言うと、マザーテレサ以外、存在感がないこと山の如しな国よね(笑)。

    ギリシア・ビザンチンって、普段あまりせっする機会がないからか、すごくエキゾチックな世界に感じます。(それに比べればカトリックとかプロテスタントとかは、まだ身近と言える。旅行先としても普通だし)。世界史好きの私にとっては、高校生の頃、社会科の資料集見ながらひたすら空想にふけった世界だわ・・・。

    ところでさ、よく思うんだけど、ビザンチン式の協会の絵画って、たいてい顔色が悪くない?(笑)。黒っぽいというか、青黒いというか・・・。

  6. SECRET: 0
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    友達でアルバニア人と結婚してイタリアに住んでいる子がいます。
    それまで私もお恥ずかしいことに、アルバニアとう国をよく知りませんでした、、^^;
    yumiさんの記事を見て、歴史も少し知れたような気がします。街の標識が一部アルバニア語でも書かれているというのはすごいですね。ほんとに多いんですね、、
    彼らはでもイタリア語の習得もすごく早いですよね。イタリアに出稼ぎというか、仕事探しに若いうちから出てこられる方も多いようです。

    教会、とてもきらびやかですね^^

  7. SECRET: 0
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    パナッタレさん♪
    マザーテレサ、アルバニア出身なんですね?!知らなかったー!!
    アルバニア、ヨーロッパの中で最貧国と言われるくらい、産業も観光もない国みたいですね。20世紀のコソボ紛争でまたもや難民がイタリアに押し寄せたんです。
    こういう南イタリアのアルバニア民族の町は、積極的に受け入れたそうですよ。陸続きってやっぱり大変ですね・・・。日本は島国だからそういう状況なかなかないですが・・。

    そのビザンチン式の教会の絵、載せようと思っていたんですよー!美しいルネッサンスの絵画と違って、確かに顔色悪いですね。ものによってはアジアに近い顔つきもあるんですよ!
    そう、ビザンチン文化って、日本から遠いですよね。確かにアジアとアラブとキリスト教が混ざったかんじで、とてもエキゾチック!!

  8. SECRET: 0
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    Bolognamicaさん♪
    私も恥ずかしいことにアルバニアの場所も名前も良く知りませんでした・・・
    この辺りなかなか遠いですし、文化も歴史もさっぱりでした。
    14・5世紀に住み始めた家族がほとんどですが、中には最近住み始めた人も多いです。こういうアルバニア民族の町がある場所には、来やすいんでしょうね。でも新しく来た人たちが犯罪を犯すケースもあるし、もともと住んでいる人たちも微妙な気持ちみたいです。
    Bolognamicaさんのお友達のように、しっかりしたアルバニア人とご結婚された方もいるし、全員ではないのにそういう目で見られるのも可哀相ですよね・・・。

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